思い込みは危険だよって話
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今年4月、税理士として独立しました。
法人・個人の税務顧問を中心としつつ、会社設立・起業支援も行っています。
その際、税理士が代行できる部分は代行しつつ、できない部分は各専門家に依頼しています。
税理士に限らずですが、事業をしていると外部の専門家に仕事を依頼することはよくあります。
最近、ある出来事をきっかけに、思い込みは危険、認識を合わせておくことの重要性を再認識したので、この経験を通じて学んだことを共有したいと思います。
見積もりをとらずに業務を依頼
会社設立は税理士では代行できない部分があり、そこについては提携している専門家に依頼します。
先日、独立後初めて会社設立のご依頼を頂きましたので、独立前からお世話になっていたとある他士業グループに依頼。
長いお付き合いだったということもあり、見積もりを取らず、報酬の確認もせず依頼しました。
何度も依頼したことがあったので、これまで通りの金額で進められると勝手に思い込んでいたんですよね。
依頼後、仕事を進める中で見積もりが提示されたんですが、その見積もりを見て驚き!
値上がりしてたんです!まさかっ!
独立前からずっと同額で受けていただいていたので、まさか値上がりしていると思わず、、、。
わたしが独立し、依頼主が変わったから報酬が変わったのかと思い確認したところそんなことはなく、
5月から一律値上げをされたそうです。
事前に知っていたとしても依頼はしていたと思いますが、予測と違ったので、まさかっ!でした。
思い込みは危険
士業に限らずですが、お付き合いが長くなってくると、いちいち見積もりを出さなかったり口約束になったりしがちです。
中小企業の場合は特に。
いつもこれくらいだから今回もそうだよね、なんて勝手に思い込んでしまうことがありますが(今回のわたし)それはとっても危険なこと。
昨今の物価高騰を考えれば値上げはやむなしと思っています。
ただ、問題はそこではなく(そこもですけど)、値上げの事実を事前に知りえたのにそれを確認しなかったこと、両者の認識に齟齬があったことです。
仮に値上げ幅が甚大だった場合、持ち出しになってしまう可能性だってあるわけです。
事前に分かっていれば、価格改定や提携先の変更など検討する余地がありますが、動き出した後で知っても後の祭り。
ずっとそうだったから今回も同じだろうという思い込みはビジネスでは危険、と思い知りました。
発信さえしておけばいいのか?いや伝わっていなければ意味がない
ビジネスにおいて認識をあわせておくことは大切です。
なにかプロジェクトを一緒に行っているのであれば、その目的や要件・予算・ニーズなどを明確にしておくことが必要ですし、士業とお客様であれば、期待される成果物・頻度・報酬等を明確にし、両者が認識を合わせたうえですすめていくことが重要です。
そこの共有ができていないと信頼関係を損ねる可能性があります。
今回でいえば、私は事前に見積もりを取って料金を確認するべきだったし、先方は私からの依頼があった時点で値上げの事実を伝えるべきでした。
そうしてお互いの認識に齟齬のない状態で仕事を進めるべきだったんです。
今回の経験で感じたことはふたつあります。
ひとつは認識を合わせておくことの大切さ。
そしてもうひとつは、認識を合わせるためには、発信してOKではなく相手に伝わっていること(理解していること)も大切であるということ。
例えば今回、依頼した相手のHPに料金表が載っていたとしたら、それでOKでしょうか?
そうではありません。
HPに載せているから、料金表を提示しているから、それでOKにはなりません。
相手に伝わって初めてOKなんです。
料金に限らずなんですが、こっちが発信していても先方に届いていなければ意味がないと思っています。
コロナ禍真っただ中のとき、コロナ関連の給付金・支援金というのがたくさんありました。
当時勤務していた事務所では、事務所通信などを通してこれらの情報提供は適宜おこなっていました。
しかし、お客様って意外に気付きません。
ひとりひとりのお客様に対して直接わかりやすく説明することで伝わりました。
そのとき感じたのは、一方的に発信だけしていてもお客様に届いていなければ意味はないんだな、ということ。
このブログのように不特定多数の人に向けて書いているものは別ですが、お客様に対して何かをするとき、
HPに載せているから、事務所通信に書いたことがあるから、だけでは正直全く意味はないのです。
情報発信してるから分かるでしょ、ではなく個別にちゃんと説明して理解してもらうことが大切なのです。
まとめ
認識を合わせること、相手にちゃんと伝え理解してもらうことがビジネスにおいてはとっても重要です。
これまでも気を付けてきたつもりではありますが、今後もなお一層、伝えたいことがちゃんと伝わっているか、お互いの認識に齟齬がないかを意識しつつ仕事に取り組んでいきたいと思います。