飲食店経営、とりあえずFL比率だけ覚えよう!
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本日は、飲食業経営をするうえで意識すべき基本的な指標、
「FL比率」についてお伝えします。
数字苦手、、指標多すぎて覚えられない、、
なんて方もいらっしゃるでしょうが、
飲食店経営においてFL比率は基本中の基本です。
まずはこれだけでOKなので覚えておきましょう!
FL比率とは?
食材費(=food)
人件費(=labor)
の合計金額をFLコストといいます。
そして、売上に占めるFLコストの割合をFL比率といいます。
なお、食材費には食べ物だけでなく飲み物も含まれますし、
人件費には役員報酬・給与・賞与以外に
社会保険料や雇用保険料の会社負担分や
福利厚生費なんかも含まれます。
適正なFL比率は?
ではこのFL比率、いったい何%が適正なんでしょうか?
考え方は、人によって、サイトによって、書籍によって違いますが、
「50%~60%を目指しましょう」としているところが多いです。
わたしの個人的見解としては、60%が妥当と考えます。
コストが少なければ利益は残るので
低いに越したことはないんですが、
実際にこれまで関わったお客様で、FL比率を50%に
抑えてられていた方をほぼ見たことがありません。
(役員報酬をとっていない、個人事業主で自分の
人件費相当分を計算に入れていないといった場合は除きます。)
低く低くばかり意識しすぎると、
品質の低下によるお客様離れ、
従業員の負担増やモチベーション低下
により離職率が上がるといったリスクがでてきます。
日本政策金融公庫が今年2023年2月に発表した
「小企業の経営指標調査の飲食店・業種別経営指標」を見ると、
一般飲食店(黒字かつ自己資本プラス企業平均)の
食材費(F)比率は32.7%、
人件費(L)比率は39.2%、
合計(FL)比率は71.9%です。
黒字企業だけの集計でこの比率なので
(正直、この人件費率高い気もしますが。)
ここを50%に抑えようと意識する必要はないと思います。
ざっくりの数字でいえば、
食材費(F)比率30%+人件費(L)比率30%=FL比率60%
を目標とするのがベストと考えます。
より低く!ではなく、適正かどうか、を意識しましょう。
業態によって食材費(F)比率は差がある!
一般飲食店(黒字かつ自己資本プラス企業平均)
の食材費(F)比率は32.7%と言いましたが、
これは飲食店の平均値であり、業態によって結構差があります。
抜粋したものがこちらです。
すし店だけ飛びぬけて高いです。
おそらく、魚介類や海産物などの高価な食材を使用するので、
どうしても高めになってしまうのかと。
すし店を除けば28%~32%の間なので、
一般的な飲食店(居酒屋、定食屋、喫茶店など)であれば、
やはりFL比率60%程度を目安とするのが良いでしょう。
FL比率は、低い=良い、高い=悪い ではありませんので、
あえて高級食材を使っているとか、
他店にはない手厚いサービス提供で人件費を高くしているとかの戦略があるなら、
他の費用をコントロールるすることで利益が残る可能性があるので問題はありません。
問題なのは、戦略なしに気付いたら高くなっていた、、という場合です。
値段設定がおかしいのか、ロスが多いのか、シフト組みに無駄があるのか、
何かしら要因があるはずです。
意図せずFL比率が高くなってしまった場合は、
早目に要因を探って対応策を見つける必要があります。
まとめ
FL比率は飲食店経営をするうえで基本となるとっても大切な指標です。
すでに飲食店経営されている方は自身のFL比率が適正かを確認し、
これから開業される方はFL比率が適正値になるようなシミュレーションを組みましょう!
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