得心したものしか描きたくない
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知野みさきさんの「上絵師律の似面絵帖シリーズ」の最新刊「照らす鬼灯」を読みました。
シリーズ第10弾。
ちょっと今回は登場人物が多すぎて2回読まないと理解が追いつかない、、なんてところもありましたが、全体的にとっても面白かったです^_^
シリーズが楽しみな時代小説のひとつ。
得心したものしか描きたくない
今回の作品で心に残ったのは、主人公律が気の進まない仕事を断ったところ。
律は着物や巾着に絵を描く上絵師です。
あるとき、着物に地獄絵を入れてほしいという依頼があったんですが、悩んだ末に律は断りました。
律はまだ20代半ばでベテランと言われるレベルの職人ではないので、通常、与えられた仕事を断るなんてことはありません。
というかできません。
そんな立場ではない。
でも律は迷った末、一度は引き受けたこの依頼断りました。
理由はとってもシンプルです。
着物に地獄絵を描きたいと思えないから。
得心したものしか描きたくないから。
まだまだ駆け出しのじぶんが断ってもいいものか悩みつつ、でも最終的には「得心したものしか描きたくない!」という想いを優先し断った律に拍手を送りたい。
一旦は引き受けておいて迷っちゃうところとか、迷いはするけど最終的にはじぶんの想いを大切にするとこととか、「あ~わかるわ!」とぶんぶん頷きつつ読み進めました。
納得できないことに時間を使わない
この本を読んでいるのと同じタイミングで、尊敬する税理士戸村さんのブログで「納得できないことに時間を使わない」という発信がありました。
大好きなシリーズ本と大好きな先生から、同じタイミングで同じ内容のメッセージを受け取ったわけでして。
スピリチュアル的なことを信じるタイプではありませんが、「得心しない(納得できない)ことはしない」ってことが今のわたしにとってはとってもとっても必要なことなんだろうと感じました。
納得できないこと、じぶんの価値観やスタンスに合わない何かがあったとき、律や戸村さんのように「得心しない(納得できない)ことはしない」という姿勢はとっても大切。
もちろん仕事なんで好き嫌いだけでやっていけるものではありません。
食べていかなければならないのでわがままばかりは言ってられないのが現実ですよね。
でも、、やっぱり心が伴わないと長続きしないし楽しくない。
周りに流されがちなわたしにとって、一般的にはこうだから、、仕事とはこういうものだから、、を無視してじぶんの気持ちにまっすぐに従うことってちょっと気合がいるのです。
サラッとできない。
ちょっと気合入れてフンってしないとできない。
今は、律や戸村さんなど色んな方のチカラを借りつつですが、いつかは頑張らなくても、気合を入れずとも、サラッと「得心しないことなどなにもしませんけど?」という風になりたいものです。
まとめ
今回の「照らす鬼灯」を読んで、改めてじぶんの想いを大切にすることの重要性を感じました。
律のように、じぶんが納得できることを追求し続ける姿勢を忘れずに、これからもじぶんらしく仕事に取り組んでいきたいと思います^_^