想像力をもちたい
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一般的に「想像力」とは、
実際には経験したことがないことを頭の中で思い浮かべる能力のことをいいます。
この想像力に関して、税理士として最近思うところがあります。
それは、、、
インボイス制度とか電子帳簿保存法考えた人達って、あまりにも想像力なさすぎない?
ということ。
インボイス、ちゃんとできる人いる?
インボイス制度が始まって一番経理処理に四苦八苦しているのは、課税売上5,000万円~1億円規模の会社じゃないでしょうか?
簡易課税が選択できない、でも特例はある、ということで経理処理がすごく複雑化しています。
払った経費について
①税込1万円以上 → 相手がインボイス登録していれば100%ひける
②税込1万円以上 → 相手がインボイス登録していないと80%しかひけない(3年間)
②税込1万円未満 → 100%ひける(6年間)
なお、1万円以上であっても3万円未満の交通費とか自販機とかならインボイスなくてもOKなんてのもあります。(これは期間限定ではなくずっと)
そして、帳簿には特例を利用したことを書かなきゃいけないものと書かなくてもいいものとあり、、。
・・・。
経理をかじったことのある人なら、これがとてつもなく面倒くさいと容易に想像がつくはず。
面倒くささだけならまだしも(もちろん嫌ですけど。)、理解が追いつかない、正しい処理ができない、というのが最もこわいところ。
特例を色々出してくれるのはいいけれど、
自社がそれに当てはまるのか?
そしてその特例はいつまでなのか?
なんてことを考えると絶対にどこかに漏れや勘違いが出てきます。
この制度をつくりあげるときに、なぜ現実的ではないと想像できなかったのか?不思議です。
課税売上5,000万円~1億円規模の会社って、家族だけでやっているとか、従業員を雇っていても数名程度なんてところが多いです。
経理部なんてものはなく、経理をするのは社長や家族。
そうすると、本業の傍ら、このインボイス制度に対応しなければいけません。
小規模な会社が、こんな複雑化してしまったインボイス制度の全体像や特例を「すべて」「正確に」把握し対応するができるのか、、。無理では、、。
また、簡易課税や2割特例によって、払った方の消費税は意識しなくてもOKなのにも関わらず、制度が分かりにくいが故、やらなきゃいけないものと勘違いして悩んでいる人もいます。
本当に、インボイス制度をつくりあげた方達の想像力があまりにもなさ過ぎて悲しくさえなります。
(とはいえ、できあがってしまった制度です。文句はありつつ従います。。。)
電子帳簿保存法も同じです。
そもそも条件が複雑すぎて何言っているか分からない。
改正や猶予措置なんかで結局最低限何をすればいいのかも分からない。
インボイス制度同様、小規模な会社ががこんな複雑な制度を理解し遵守するのが困難だってなんで想像できないんだろう?と思います。
というか、どちらの制度も、きちんと守らせる気なんてそもそもないのでは?とすら感じてしまいます。
じぶんは?
制度に対して色々と文句をつけてみましたが、じゃあじぶんは?ということで、自分自身の想像力を振り返ってみます。
想像力とは、冒頭の通り、
実際には経験したことがないことを頭の中で思い浮かべる能力のことをいいますが「相手の立場にたって物事を考える力」ともいえます。
顧問先に対して説明する際、数字のことにしろ、制度のことにしろ、できるだけ相手の立場に立って説明するよう心掛けています。
相手の立場に立つっていうのは具体的にいうと
「専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく説明する」ってことです。
わたしは今年独立したばかりで、法人設立の支援もしています。
そうすると、独立前あるいは開業1年目の方が結構多いんですが、その方達って、会計について税務について知らないことがたくさんあります。(あって当たり前。)
その方達には試算表の説明以外に、経理処理の基本的な流れ、給与処理のやり方、社保や雇用保険について、税金の納め方等々事細かに説明するんですが、このときにはいつも以上に「専門用語をできるだけ使わずに分かりやすく説明する」を心掛けています。
例えば、仕入税額控除とかリスケとか還付とか譲渡とか、なんて言葉はできるだけ言わないようにしています。
これらの言葉って、独立したての人は??となったりするものです。
・・・とはいえ、気を抜くとついつい口から出ています。
なのでまだまだで完ぺきではありませんが、これからも想像力をもって相手の立場に立って物事を考えること、続けていきます。
まとめ
想像力をもつ、相手の立場に立って物事を考えるって言うほど簡単ではありません。
でも、これからも意識はしていきたいと思います^_^