やっぱりインボイス登録しよう!と思った方、15日後からインボイス登録事業者になれます

昨年10月にインボイス制度が始まってから約半年が経ちました。

とりあえず様子見、、、ということでインボイス登録を見送っていたフリーランスや小規模事業者の方の中には、「やっぱりインボイス登録しよう!」と思われている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

本日は、「以前から事業を行っていて本来免税事業者(つまり2期前や2年前の課税売上が1,000万円以下)なんだけど、あえてインボイス登録する場合の具体的な方法」を解説します。

「適格請求書発行事業者の登録申請書」を税務署に提出

インボイス登録事業者になるのはとっても簡単です。

「適格請求書発行事業者の登録申請書」を税務署に提出するだけです。

提出方法は「e-tax」「郵送」のいずれか。

最短で、提出日から15日後にインボイス登録することが可能です。

とはいえ、月の途中での登録は会計処理が大変になるので、可能であればきりよく月初からとするのがベターです。

提出は「e-tax」「郵送」どちらでもOKですが、提出から登録完了までの時間が短いし郵送代もかからないのでe-taxでの提出がおススメです。

しかし、e-taxを利用するには利用者識別番号の取得や電子証明書を読み込むためのICカードリーダーが必要です。(個人事業主はスマホでもOK。)

したがって、利用者識別番号をもっていない、持っているけど暗証番号を忘れた、ICカードリーダーがない、色々調べるのが面倒くさい、といった方は、手っ取り早く申請できる郵送の方が良いでしょう。

e-tax(おススメ)

e-taxを利用する場合は、下記3つのうちのいずれかの方法でおこないます。

一般的には、一番左のe-taxソフト(WEB版)か真ん中のe-taxソフト(SP版)を使われる方が多いかと思います。

国税庁HP

e-taxソフト(Web版)の場合は、ログイン後→「申告・申請・納税」→「新規作成」→「適格請求書発行事業者の登録申請(国内事業者用)(令和5年10月1日~令和12年9月29日)」を選択し、あとは指示に従っていけば提出までできます。

画面の指示に従って作成、署名、送信と進んでいきましょう。

通知書はe-taxで受け取る

登録通知書につき「e-tax」での受け取りを希望するか否かを確認される箇所があります。
(つまりインボイス番号をe-taxで受け取るか紙で受け取るか。)

「希望する」を選択した場合にはe-tax内の送信結果・お知らせに格納され、「希望しない」を選択した場合には紙で送られてきます。

登録後すぐに確認ができますし、紛失のリスクもないのでe-taxでの受け取りがベターです。

登録が完了すると「送信結果・お知らせ」→「通知書等一覧」→「適格請求書発行事業者通知書」に結果が格納されるのでそこでインボイス番号が確認できます。

登録完了まで約1ヶ月です。(令和6年3月29日現在)

個人事業主は屋号も公表しよう

適格請求書発行事業者公表サイトに表示される内容は、法人の場合は「法人名」「本店または主たる事務所の所在地」「登録番号」「登録年月日」「登録取消(失効)年月日」の5つ。

個人事業主の場合は「氏名」「登録番号」「登録年月日」「登録取消(失効)年月日」の4つです。

ただ、個人事業主の場合は希望すれば「屋号」を公表することもできます。

請求書を受取った側としては、個人名だけでなく屋号もあった方が確認がしやすいです。

個人事業主の方は屋号の公表もしておきましょう。

屋号を公表する場合、最終段階で「公表申出書を作成する」という画面が出てきますので、そちらを選択し、屋号を追加入力すればOKです。

郵送

国税庁HP「適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)」に申請書のひな形がありますのでこちらを利用しましょう。

なお法人・個人別で記載例もあるんですが、パターンが多すぎていったいどこにチェックをつけていいんだか分かりにくいので、「以前から事業を行っていて本来免税事業者の方(つまり2期前や2年前の課税売上が1,000万円以下の方)がインボイス登録したい場合」の記載例を下記に記します。

赤丸の箇所に記入およびチェックをつけましょう。

なお、B欄②③およびC欄は記載例の通りチェックが入るのが一般的なんですが中には該当しない方もいらっしゃいます。

よく確認したうえでチェックをつけましょう。

インボイス登録番号を取得するだけであれば上記の「適格請求書発行事業者の登録申請書」みでOKですが、個人事業主の方で「屋号」の公表もしたい方は「適格請求書発行事業者の公表事項の公表(変更)申出書」も一緒に提出します。

適格請求書発行事業者の公表事項の公表(変更)申出書

作成した「適格請求書発行事業者の登録申請書」と「適格請求書発行事業者の公表事項の公表(変更)申出書」をプリントアウトして納税地を管轄する「インボイス登録センター」に郵送します。
※各センターの所在地はこちら「郵送による提出先のご案内」。

登録完了まで約1.5ヶ月です。(令和6年3月29日現在)

e-taxの場合は約1ヶ月なので、できるだけ早く登録完了させたいという方はe-taxで提出しましょう。

登録完了すると、税務署から登録通知書が郵送で届きます。

登録完了後、公表サイトで確認

インボイス登録が完了すると「国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト」に表示されます。

「国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト」

登録完了後、自身の情報がどのように公表されているか確認しておきましょう。

まとめ

インボイス登録自体は申請書さえ出せばOKなのでとっても簡単です。

しかし、消費税を納める義務が発生すること、2割特例(受取った消費税の2割を納付すればいい)は令和8年9月までの期間限定であることなどを考慮し、登録自体すべきかどうかは慎重に決める必要があります。