質問メールを嬉しく感じられる幸せ

最近、「顧問先からの質問メールを嬉しいと感じることができるのは幸せなのかも」と感じたので気持ちを記しておきます。

人の役に立てる幸せ

顧問先から質問メールがよくきます。

「この仕訳はどうすれば?」

「年末調整について、、、」

「インボイス、、、」

「電子帳簿保存法、、、」

他にも、社会保険・労働保険・給与計算についてだったり、会計・税務以外の質問も結構あります。

経営者が顧問契約する士業としては税理士が最も多いです。

そのため、誰に聞いていいか分からない場合、とりあえず税理士に相談する経営者の方は多いです。

この質問メール、、、とても嬉しく感じるのです。

これがなぜ嬉しいかというと、とても単純な理由ですが、「人の役に立てる幸せ」を感じるからです。

人から求められる → 答える・応える → 喜んでもらえる → ああ、幸せ

キレイごとに聞こえてしまいそうですが本音です。

恥ずかしいし偽善っぽく聞こえてしまうからこれを声高に叫ぶ人は少ないと思いますが、口にしないだけで他の多くの人も同じように感じているのではないかと思っています。

どれだけダークなことを言っている人でも、ひねくれた人でも、他人に必要とされ、その必要に応えて相手が喜べば嬉しく感じてしまうものではないでしょうか?

会社を設立する(設立のお手伝いをする)、お金を借りる(融資のお手伝いをする)、○○から○○が届く、○○があったときこう仕訳する、インボイス、電子帳簿保存法、、、。

わたしにとってはよくあることで、よく知っていることです。
(知らないこと、不勉強なこともありますが。)

しかし、顧問先にとっては初めてのことだったり、よく分からないことだったり。

質問・相談することで不安が解消されたり、進む方向が見えたり、本業に集中できたりする様子を見ると、「ああ、幸せだな。」と感じます^_^

昔は嬉しくなかった

勤務時代から質問メールを嬉しいと感じていたか?と問われると、、、否です。

厳密には、今と同じように嬉しいと感じる顧問先と、嫌だなと感じる顧問先とがありました。

嫌だなと感じていたのは、事実をねじまげようとする顧問先。

○○ってことにして○○できますか?というような。

役員報酬本当は払ってないのに払ってたことにして、、、、

本当は何もしてもらってないのにコンサルティングしてもらったことにして、、、

補助金もらいたいから○○ってことにして、、、、

融資受けたいから○○を、、、、

この「ってことにして」という発想がわたしは嫌です。

(嫌というかNGなんですが。)

本来、AだからBという流れなのに、Bという結論を出したいがためにAを捏造する。

独立した今は、こうした状況に陥らないよう契約段階から注意しています。

面談を通じて、相手の性格や価値観は大まかに分かります。

高圧的な人、脱税志向のある人、納税意識の低そうな人、あれもこれもと無理難題を言ってきそうな人なんかは契約しません。

「会社いくつかやってるんですけど、こっちのこの経費こっちにもってこれますか?」なんて面談時から聞いてきた人がいましたがもちろんお断りしました。(そもそもそんなこと聞くのもどうかと思いますが。)

勤務時代の顧問先で独立に際しついてきたいと言ってくれた会社があったんですが、納税意識が低いことを知っていたので無理のある金額を提示してお断りしました。

独立当初はあらゆる依頼を受けたほうがいい、受けないとやっていけないという考え方もありますが、私の場合それをしてしまうと精神的に持たない、というのが容易に想像できるのでこの方法はとりません。

短期的に高い目標設定をしていないが故、なんとか実現できています。

数が多すぎると、、、

いい顧問先ばかりだったとしても、あまりにも顧問先の数が多いと質問メールを嬉しいとは感じないでしょうね。

例えば、月額9,800円・決算料なし!といった価格設定にしてしまうと、ひとりで50件や60件もの顧問先をかかえることになります。

そのすべての顧問先からの質問メールに対して丁寧に回答し、そこに喜びを感じろと言ってもそれは無理なお話です。

ある程度数を絞らなければ。

顧問先からの質問メールを嬉しいと感じられるよう一定のラインは守っていきたい、そう考えています。

まとめ

わたしの考える税理士の役割は、経営者が本業に集中できる環境を提供すること。

税理士がどんなに優秀であっても本業の売上を伸ばすことはできません。

本業の伸びは、経営者の力、従業員の力、それを支えるご家族の力なので。

税理士は、直接的には何もできないものの、経営者が本業に専念できるような環境を整える、つまりサポートすることは可能です。

質問メールに答えることもそのサポートの一環。

これからも喜びを感じつつサポートしていけるよう取り組んでいきたいと思います^_^