ひとりか組織か
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こんにちは、越谷市の税理士、恒川です。
先日、「100年企業のものづくりは人づくり」を読みました。
この本は、埼玉県白岡市にある株式会社田野井製作所の5代目社長、田野井優美さんが書かれたもの。
田野井製作所とは、ねじを作るための工具「タップ」や「ダイス」を製造する、100年の歴史を持つ専門メーカーさん。
会社の歴史やご自身が社長になった経緯などにも触れつつ、メインは著者である5代目社長の田野井さんがこれまでどんな取り組みをしてきたのかについてが書かれています。
ざっくり言ってしまうと、
・老舗の中小企業としては珍しくIT化・DX化を上手に導入し、効率アップ・生産性アップに成功
・「ものづくり」だけでなく「人づくり」に力を入れ、研修や福利厚生に惜しみなく投資し従業員の働きやすさや働き甲斐を追求
といったことにつき、その内容が詳細に紹介されています。
勉強になる部分がとっても多い本ですが、ものすごく個人的な感想としては「やっぱりわたしは組織には向かないなぁ」というものでした(^^;
組織を引っ張れない
経営者に一番必要な要素って、ズバリ「図太さ」だと思っています。
独立してから本当に実感するのは、思い通りにいかないことや落ち込むできごとが山ほどあるということ。
やることなすこと全てがうまくいくわけではないし、結果が出るまでに時間がかかることもたくさん。
そんな時、落ち込んでばかりでは前に進めないし、食べていけません。
失敗しては立ち上がり、時間のかかることは我慢しつつ、なんとか進んでいくしかない。
だから、図太さが必要。
かっこいい言い方をすれば、失敗を気にせず立ち直る力、他人にどう思われようと信念を持ち続ける強さ、です。
経営者にとっては、とっても大切な資質。
ただ、従業員を抱える経営者の場合、従業員の生活を守るという責任があるので、より大きな図太さというものが必要です。
そうでなければ心のバランスを崩してしまうはず。
従業員の生活を守るという責任感を持ちつつ、難しい決断を下し、批判にさらされたり嫌われても動じない図太さ。
じぶんのこと(あるいはじぶんの家族のこと)だけ考えればいいのと、従業員の人生まで抱え込むのとでは、必要な図太さが違います。
組織のリーダーとして不可欠なこの図太さ、誰もが簡単に身につけられるものではないと思っています。
わたしの場合は、ひとり仕事に必要な図太さはあると思っていますが、他人の生活や人生まで背負うプレッシャーに耐えらるほどの図太さはおそらくありません。
組織に属するのも難しい
組織には「コミュニケーション」が不可欠で、それが得意な人もいれば、苦手な人もいます。
田野井製作所では社内コミュニケーションがとても密で、それが会社の強みでもある。
- 幹部の泊り込み経営方針合宿
- バーベキューや社員旅行、忘年会などのイベント
- 定期的な「飲みニケーション」
- 毎月の評価面談
- 「サンクスカード」という「ありがとう」をポイント化する制度
前時代的な部分も感じつつ、成果が出ているのは事実。
こうした取り組みを通じて、社員同士が深く繋がっていい結果が出ているならそれは素晴らしいこと。
せっかく同じ会社で働いているなら、ドライすぎる関係よりも仲間としての絆を感じたい、というのは共感できます。
わたし自身、大学卒業後10年ほど勤めた会社では、ちょこちょこ飲みに連れてってくれる上司や仲良しな同僚がいて、とっても居心地が良かった記憶があります。
ただ、会社が主催する全員参加の催しってなるとあんまり楽しい想い出はありません。
強制されるのは苦手だし、長時間拘束されるとなると息が詰まってしまう。
また、団体行動も得意じゃないので、社員旅行や大人数のイベントも気がひける。
田野井製作所ほどコミュニケーションが必要な状況がない会社であっても、会社という組織に属している以上一定程度のコミュニケーション能力は絶対に必要。
密なコミュニケーションに苦手意識のあるじぶんとしては、やはり組織に属するのはむかない、、、という結論に至ります。。。
まとめ
組織の良さもあれば、ひとりでやる良さもあります。
組織が合う人もいれば、ひとりが合う人もいる。
それぞれじぶんに合った生き方を見つけていきたいものですね^_^