独立2年目、やめたこと
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税理士として独立して2年目。
誰も雇わずひとりで仕事をする、いわゆる「ひとり税理士」です。
先日、「独立2年目、今後も続けたいこと」という記事を書きました。
本日は、「独立2年目、やめたこと」について書きたいと思います。
デジタル・効率化を意識しすぎること
独立のきっかけとなったひとり税理士の諸先輩方は「IT」「デジタル」「効率化」に強い方が多いです。
そもそもの時代の流れもあり、わたしもITやデジタルによる効率化は独立当初から意識してきました。
税理士業でいえば、
・契約書はクラウドサイン
・紙でのやりとりは極力減らしクラウドサービス(GoogleDrive、OneDrive、Boxなど)を活用
・対面以外のコミュニケーションツールの活用(Zoom、Chatwork、Teems、LINEなど)
・会計ソフトへの手入力はできるだけしない
(口座・クレカなどの同期、csvやExcelからのデータ取込みをメインに)
税理士業以外でいうと
・wordpressでブログサイトを自作
・feedlyでの情報収集
・stockでの情報管理(以前はEvernote)
・Google ドキュメント音声入力
・電子書籍を多用
・Mybridgeで名刺管理
独立前はブログサイト・HPサイトの知識なんて皆無でしたし、メモ・タスク管理アプリを使ったことはなく、feedlyのような情報収集が便利にできるツールはその存在すら知りませんでした。
元々IT関連に強いとか興味があるってタイプではありません。
長年事務職をしていたこともあり一般的なPCスキルこそあったものの、どちらかといえばIT・デジタルは苦手分野。
しかし、苦手だからといって逃げているわけにもいかず、ひとり税理士の諸先輩方の情報発信を参考にしつつ、なんとかじぶんなりのデジタル化・効率化をすすめてきました。
その結果、顧問先との情報共有は紙主体だった独立前に比べて随分と早くなり、時間や手間は大幅に削減できました。
場所を意識せずどこでも仕事ができるようにもなったし、効率的に情報収集ができるようになったおかげでインプット量が増え、さらにはインプットした情報の取り出し方もスムーズになりました。
情報が整理されることで思考整理もしやすくなりました。
「IT」「デジタル」「効率化」によるメリットはこの1年間で十分すぎるほど実感しました。
しかし、、、本来はITにもデジタルにも興味のない人間。
メリットを感じる一方、苦痛を感じる場面もチラホラ。。。
例えば
①電子書籍をできるだけ活用するようにしたものの、実用書は内容が頭に入っていかず、小説は読んでいて楽しくない。。。
というわけで、いつからか、さらっと流し読みでいいやというもの以外はこれまで通り紙の本を買うように。
②ブログ下書き用にGoogleドキュメントの音声入力を始めたものの、わたしの場合「考えが定まっていることを書き出す」というより、「思考整理をしつつ書き上げる」ということが多く、そうすると音声入力では逆に非効率となり段々と使わなく。。。
③会計ソフトに手入力しないことを意識するあまり、手入力するよりも時間がかかり逆に非効率に。。。
④参考にしている諸先輩方の発信にある「RPA」「プログラミング」「VBA」などの文字を見て焦るものの、挑戦してみようという気は起らないので、とりあえずこの分野はしばらくは気にしない、やらないと心に誓ってみる。
、、、といった具合です。
ITが得意、デジタルが好き、っていう人であれば、徹底したデジタル活用、効率化を目指すメリットはあります。
そこに喜びが見いだせるだろうし、ウリにもなるからです。
しかし、わたしのようにそもそもITやデジタルに苦手意識がある、やっていても特に楽しくはない、という人は必要以上にデジタルや効率化を意識するメリットなどどこにもないと気付きました。
ある程度のデジタルスキルは必要だし、効率化を意識しなければ事業継続が難しい時代にはなってきています。
それは実感しています。
タイパなんて言葉があるように、時間も手間もできるだけ省く方向に向かっているのは間違いありません。
ただ、デジタル・効率化はある程度でよく、苦手な人が過剰に意識する必要はない、というのがわたしの考えです。
「IT」「デジタル」「効率化」を進めることで、便利になった、楽しい、と思えるポイントがある一方で、ちょっと何言ってるか分からない、色々ありすぎて疲れるわ、と感じるポイントもあるのです。
苦手な人が過剰にそこを意識するとさらに苦手意識は高まります。
より苦手に、より嫌いになってしまう。
わたしがそうです。
というかそうなりそうでした。
折角のデジタルや効率化、いいところがたくさんあるのに嫌いになってしまってはあまりにももったいないですよね。
ということで、デジタル・効率化を意識しすぎることはやめました。
「すべての無駄を省けるように」ではなく、「多少の手間や非効率さは残っててOK」くらいのスタンスが心地よくわたしにはあっているようです。
会計ソフト「freee」
会計ソフトは弥生がメインなんですが、ひとり税理士がメインターゲットとするフリーランスや小規模事業者の利用率が高いfreeeも導入していました。
freeeは簿記の知識が無い人でも直感的に使えるというのが特徴です。
裏を返すと簿記の知識がある人は直感的に使えないということであり、税理士にとってはとっても使いにくい。
ただ、最初は大変でもfreeeを使いこなせるようになると他の会計ソフトに戻れない、という声があるのも事実なので、食わず嫌いは良くないと思いとりあえず1年は使ってみることに。
結果としては、、、使いこなせるようにならないまま諦めることにしました笑
借方・貸方の概念が無いというのは思った以上にストレスでした。
研修制度があってそこで手取り足取り教えてもらい、そのうえで実践を重ねたんですが、残念ながら使いずらさはなくなりませんでした。
freeeだけにしぼっていたらもう少し頑張れたのかもしれないんですが、弥生というオーソドックスな会計ソフトをメインとしつつたまにfreeeという使い方だったので、余計に使いずらさが気になり。。。
弥生でもクラウド対応はしているので、freeeの使いずらさを克服する理由も見つけられず、1年の契約期間が終了した時点でやめました。
freeeは簿記の知識がなくてもできるというのが特徴なので、諸々の残高をあわせる・確認する必要があるという感覚がなく、結果、へんてこりんな試算表ができあがっている方も結構います。
freeeに強い税理士さんであればその修正もそう大変ではないでしょうし、そもそも初期設定の段階でうまく導入することが可能でしょうが、わたしはそのレベルの使い方を習得する前に離脱しました。
会計ソフトは何がいいとか悪いとかではなく、あうあわないがあります。
あわないソフトを無理して使う必要はありません。
わたしにはあわなかったfreeeですが、会計ソフトの常識・概念を変えたという点ではすごいと思っています。
1年間という短い期間ではありましたがお世話になり感謝しています。
まとめ
得意・不得意、あう・あわないって人それぞれ。
これからも試行錯誤しつつ、じぶんにあうもの、じぶんにあう方法を見つけていきます^_^
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