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税理士業界あるある、担当は無資格者

税理士と顧問契約を結んでも、実際に対応するのは資格を持たない職員、というのは税理士業界あるあるです。

お客様対応だけでなく、申告書の作成までその担当者が行い、先生は最終チェックのみ、という流れ。

これまで勤務した2つの事務所いずれもそうでした。

無資格者が担当はダメなのか?

無資格であっても経験豊富で優秀な職員はいるので、一概に無資格者が担当になるのはよくない!とは思いません。

先生が高齢で実務から離れている場合、現役で勉強中の無資格者の方が最新の税制に詳しく頼りになる、なんて場合もあります。

担当の当たり外れ

顧問契約の際、担当者が同席することはほぼないので(というか、契約時点で担当者が決まっていないことが多い。)、担当がどんな人になるかは「賭け」です。

税理士業界初めての新人

事務所によっては、税理士業界が初めての新人であってもすぐに担当を持たせるところがあります。

わたしが初めて勤めた事務所がそうでした。

一般企業での経理経験しかありませんでしたが、最初から20件の担当を任され、初月から申告書の作成まで行い、四苦八苦しました、、。

自分の経験も含めていうと、新人の場合、質問してもすぐに返事が返ってこないことが一番嫌なことではないでしょうか。

質問されてもわからないことだらけなので、「調べてお返事します。」「事務所に持ち帰ります。」「所長に確認します。」ばかりで、ご迷惑おかけしたな、と思います。。

素早いレスポンスが欲しい人にはストレスになるかと。

また、BIG4など大手税理士法人ならいざ知らず、9割がたをしめるいわゆる町の税理士事務所(職員10名前後)の場合、教育体制やチェック体制なども機能していない場合が多いので、後々間違った処理をしていたことが判明、なんてこともあります。(大体間違いに気付くのは次の期の決算時や税務調査時です。)

いざ紹介された担当者が業界未経験の新人の場合、嫌だな、と思っても、そこで契約解除をしたり、この人が担当は嫌です、とはなかなか言えません。嫌だと思っても我慢している人が多いのではないでしょうか。。

(わたしも、ご迷惑おかけしてたと思いますが、担当変更を言われたことはありません。)

もちろん、全ての事務所がそうではないです。社内教育をきちんとして、大丈夫になった状態で担当を持たせてくれる事務所もありますので。(数は少ないと思いますが。)

スキルの高いベテラン職員

業界歴10年位になってくると、ある程度の経験値がありますので、とんちんかんな回答が返ってくることも、「確認してからお返事します」なんてことも少なくなります。

そして、資格取得を目指して勉強中の人であれば、実務経験だけでなく、本で学んだ正しい最新知識があるので、より頼りになります。

資格を取得してからうん十年たった高齢の先生よりも、資格取得のために現役で勉強中のベテラン職員の方が、知識が新鮮で優秀なこともあります。

(もちろん、高齢の先生でも勉強熱心で常にアップデートしている方はたくさんいらっしゃいます。高齢の先生は駄目!という訳ではないです。)

人柄と相性

税理士を選ぶポイントはいくつかあると思いますが、中でも重要なのは、「人柄と相性があうかどうか」だと思っています。

いくら優秀な税理士でも、「なんか嫌だな、、、」と思ったらやっぱり嫌なわけです。

担当も同じで、いくら優秀でも、態度が悪く相性が合わないような人は嫌ですし、ド新人でも、真面目で相性が合えばある程度許せる部分が出てきます。

税理士を選ぶときには、実際に話をするので、人柄も相性もある程度はかることができますが、担当となるとそうはいきません。

この中から好きな担当選んでください!ならいいんでしょうが、そんなことはないので、当たり外れが出てくることになります。

担当がころころ変わる

税理士業界は離職率が高いです。

なので、担当者がころころ変わるというのはよくあります。

1年で担当が2回も3回も変わった、という話も珍しくありません。

いくらいい担当がついたとしても、数年したら変わってしまう、という可能性はおおいにあります。

最終的に責任をとるのは税理士

税務は白黒はっきりつけられるものばかりではなく、グレーで税理士によって判断が分かれるものもあります。後者の場合、担当者に判断をする権限はありません。

判断をし、最終的に責任を取るのは税理士です。税務調査で戦うのも税理士です。

いくら優秀な職員であっても、無資格である限り、税務的な判断ができないこと、最終責任者は税理士であることは理解しておかなければなりません。

いい担当であれば無資格でも気にする必要は無い

個人的な見解ですが、優秀で、人柄も相性も良ければ、資格が無くてもそれほど不安に感じる必要はないと思います。

ただ、あくまで「担当」なので、転職や独立でその人がいなくなってしまうリスクは覚悟する必要があります。

そして、最終的な判断や責任は有資格者である税理士にあることも肝に銘じておかなければなりません。

担当の当たり外れをなくしたいなら、必ず代表税理士が対応してくれる事務所に依頼する

どんな担当者になるかは「賭け」なので、そんなことはできないという人は、「必ず代表税理士が対応する」事務所に依頼すればいいと思います。

最初の面談の時点で、この先生とはあわなそうだな、と思えば契約をしなければいいだけの話なので。

まとめ

お医者さん、歯医者さん、弁護士さんなどに依頼して、無資格者が対応することはないでしょうから、税理士業界ってつくづく不思議だな、と思います。

今活躍している税理士の多くが、無資格状態でお客様に対応してきた時代を経ているはずです。

無資格時代に面倒を見てくれた事務所やお客様に感謝しつつ、業界に恩返しできるように頑張りたいものです!

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