戸村涼子さん著「ひとりで開業する女性税理士の営業戦略」に背中を押してもらう
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ひとり税理士として活躍されている戸村涼子さんが「ひとりで開業する女性税理士の営業戦略」を出版されました。
昨年出版された「ひとりで開業する女性税理士の生き残り戦略」の続編です。
戸村さんファンなので、発売初日に早速読みました!
良いことばかり言わない、でも道は開けていることを示してくれる戸村さん、やっぱり好きだな~と再確認しました( ´ー`)
プル型営業するなら継続と充実したコンテンツが必須
交流会等でガンガン自分を売り込むプッシュ型営業ではなく、HPやブログに自分の情報を出しておき「こういう人間いますよ。」とアピールして後は待つというプル型営業によりお客様を獲得してきたという戸村さん。
わたしも戸村さんと同じプル型営業によりお客様を獲得したいと考えています。(来春ひとり税理士として開業予定)
この本を読むと、「継続」と「コンテンツの充実」によりプル型営業だけでもお客様を獲得することは可能であることが分かります。
継続
戸村さんは開業されて6年半、当初からブログをされていましたが、最初の1年間はブログからの仕事依頼はほぼなかったそうです。
それでも工夫を重ね、継続することで、徐々にお客様を獲得できていったとのこと。
(今はYouTube、メルマガなど他の方法も組み合わせていらっしゃいますが、初めの 4年間はHPとブログのみ。)
○○さえすれば誰でもすぐに1000万円稼げます!なんてものに胡散臭さを感じるわたしとしては、戸村さんの地道な生き方が魅力です。
華やかさも華麗なるスタートダッシュもない(失礼)戸村さんが、当初は苦しんだであろうけれども、結果として、今充実した生き方をされているのを見る(ブログやメルマガを通してですか)と、わたしも頑張って継続してみよう!という気になります。
戸村さんの実体験から、「プル型営業は、地味で時間はかかるが、その先には単なる集客ではない自分の望むお客様が待っている。」ということが分かり励みになります。
充実したコンテンツ
継続とともにもうひとつ重要なものとして挙げられているのは、コンテンツの充実度。
戸村さんは、得意分野、料金、価値観等、相手が知りたいであろうこと(あるいはそれ以上)を、ネット上に公開しておいて商談不要な状態にしています。
さらに税コラムで価値を提供し、ブログで人間性をアピールしています。
戸村さんのHPやブログを見れば、
「この先生はIT 、暗号資産、非居住者なんかに強いのね。
おっ、確かにこの税コラムわかりやすい。
ふむふむ。
○○を頼むとしたら○○円かかるのか。
人柄は、、、飲み会苦手なのね。わたしと似てるな。
先生ですよ!ってタイプじゃないから上から目線ではなさそうだな。」
など分かります。
ここまで個人の情報を出し、更に価値を提供していれば、「とりあえず」問い合わせてから、ということは少なく、「即」依頼の可能性は高そうです。
依頼して欲しい人に依頼してもらう
戸村さんは単にお客様が獲得できればいいとは思っていません。
依頼して欲しい人に依頼してもらう、そのためのプル型営業であると。
自分を疲弊させない
戸村さんは、価値観の合わない人と日々接していると疲弊してしまう、それじゃあ結局続かない、とおっしゃっています。
自分が疲弊するからこの仕事を引き受けない(あるいはこの人とは仕事をしない)というのは、ともすると自分本位でわがままと受け止められかねません。
しかし、疲弊して満足なパフォーマンスができなければ、結果お客様に迷惑をかけてしまう。
お客様のためにも自分を疲弊させることは避けるべき、とわたしも思います。
わたしが「ひとり税理士」として独立したいと思ったのは、自分の充実した生活のためでもあるんですが、同じくらい「経営者が本業に集中できる環境を作りたい」「経営者を通して世の中の役に立ちたい」という思いもあります。
この思いを実現するためにも、戸村さんのおっしゃっている通り、自分を疲弊させないように自分で自分を守ってあげることは重要だと感じています。
ネットのお客様の質は良い
よく言われる、ネットからのお客様は変な人が多いのでは?という疑問について、戸村さんは「プル型営業により獲得したお客様の9割が良い人である。」と言っています。
この点はこれから開業する自分にとって心強いです。
税理士の顧客獲得の手段としては、プッシュ型営業、プル型営業以外だと、紹介会社を使う、既存のお客様等からの紹介の2通りくらいかと思います。
開業前や独立直後は既存のお客様がそもそもいませんので、紹介会社を使うパターンが多いかと思います。
これまで勤務してきた税理士事務所でも紹介会社を使っているところはありました。
その経験からいって、紹介会社を通じてのお客様は、正直、5割は良いお客様ですが、5割はそうでもないお客様だと感じています。
紹介会社を使うお客様は基本安く安くのお客様です。
税理士の仕事にあまり価値を感じてくれていない方も多いです。
特に設立直後ではなく、税理士変更でくるお客様はよくないと感じています。(もちろんお金で選ばない方もいますので、全部のお客様が悪いわけではありません。)
粉飾決算してた人(そしてそれを悪いと思ってない人)、脱税に近いグレーな節税を求めてくる人、資料のやりとりが遅い人、俺は社長だ!っていう上から目線の人、などが多いと感じていました。
紹介会社に払う手数料が高いから、という理由もありますが、それ以上に質の問題から紹介会社を使うことは気がひけます。
いいお客様との出会いもあったので、絶対ではありませんが、確率的にやめておきたいと思ってしまいます。
この点からも戸村さんの実践されているプル型営業に魅力を感じます。
まとめ
ご自身の歩んできた道を、盛ることも卑下することもなく語ってくださる戸村さん。
戸村さんの前著「ひとりで開業する女性税理士の生き残り戦略」によって、独立を決意しました。
そして、今回の著書「ひとりで開業する女性税理士の営業戦略」によってさらに背中を押されました。
プル型営業は地味で時間がかかることを覚悟しつつ、でもその先にある自分の望むお客様のために、日々努力していきます( ´ー`)
こちらの本、女性だけでなく、税理士だけでなく、これからプル型営業によって、必要な収入+充実した時間を得たいと思っている独立予定の方みなさんに参考になります。
(本文とは関係ありませんが、表紙の戸村さんの横顔の写真が好きです。)