「ドライな税理士」と言われて考えた、寄り添うとは?
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こんにちは、越谷市の税理士、恒川です。
わたしのホームページのトップには、でかでかと「お客様一人ひとりに寄り添い」と書いてます。
ちょっと気恥ずかしいくらいの大きさで。
でも、それぐらい、寄り添える税理士でありたいという気持ちは強いです。
ただ税金の計算をして申告書をつくるだけじゃなくて、ちゃんとお客様の気持ちに寄り添いたい。
独立したときから、ずっとそう思ってます。
そんなわたしですが、寄り添うってなんだろう?と、考えさせられたできごとがあります。
ドライな税理士
とある相続のお客様でした。
もともとは、地元の行政書士さんからのご紹介。
遺品整理をお手伝いしていく中で、どうも相続税がかかりそうだ、ということでつないでいただいた方でした。
相続税って、ざっくり言うと、プラスの財産からマイナスの財産を引いて、残った分にかかる税金です。
プラスの財産は、預金や不動産、株など。
マイナスの財産は、借金や未払いのもの、それからお葬式の費用など。
で、このマイナスの財産、なんでもかんでも引けるわけじゃなくて、引けるもの・引けないもは決まっています。
引けると思って渡してくださった領収書の中には引けないものも多くあり、結果、わたしがそれらをはじくような形になりました。
引けるだろうと思っていたものが引けず、ご不満があったようです。
最後に、ドライな税理士、というようなことを言われました。
正直、そのときは、かなりショックでした。
もともと、怒ったり強く言ったりができない性格。
勤務時代含め、これまでお客様からドライなんて言われたことはなく、どちらかというと柔らかめの印象でやってきた自負もありました。
わかりやすい説明というのも心掛けており。
だから、じぶんでは寄り添えているつもりだったんですよね。
それだけに、本当にショックでした。
気持ちと法律
もちろん、引けないものは引けない。
あのときの説明に間違いはありません。
お葬式の費用は引けるけど、香典返しやお墓の購入費用、四十九日などの法要の費用は引けない。
亡くなる前に使ってまだ払っていなかった電話代や電気代は引けるけど、相続手続きのために専門家に払った報酬や、遺品の片付け費用も引けない、といった具合に。
気持ちとしては、大変な思いをされているお客様のために、全部引いてあげたい。
でも、だめと分かっているものを引くことはできない。
一般の方が知らずに引いてしまうのと、専門家が分かったうえでひくのは、わけが違うんですよね。
あと、このときあらためて感じたのが、税務署の無料相談とのつきあい方。
この方は、うちにご依頼いただく前に、税務署に電話相談していました。
そこで引けると言われたものが実際には引けず、それもドライな税理士につながったかと。
税務署の窓口や電話相談は、あくまで行政の「サービス」であって、税務署の「公式見解」ではないです。
なので、無料相談で言われたとおりにしたのに後から誤りを指摘された、となっても、納税者側の言い分が通ることはほとんどない。
それに、電話相談って特に、相談する側が状況を説明しきれていないことも多い。
じぶんの望む回答を引き出したくて、ついじぶんに都合よく話してしまったり、事実がきちんと伝わっていなかったり。
お互いに悪気はなくても、そういうことってあります。
答えがはっきり決まっていることを確認するには、とても便利な窓口だと思います。
ただ、考え方が分かれるようなことまで、その回答をまるっと信じてしまうのは、ちょっと危ないかなと。
最後に
そもそも寄り添うっていうのは、相手の気持ちを受け止めて、支えること。
相手の言うとおりにする、ってことではないんですよね。
大変な中で、諸々の手続きをする必要がありつらい。
その気持ちは、ちゃんと受け止める。
でも、ダメなものはダメと言う。
言いにくいことをはっきりお伝えするのも、結果的にお客様を守ることになります。
気持ちに寄り添いつつ、法律に基づいてしっかりお守りする。
これからも、そんな税理士でいたいと思います^_^
